よりよい医療のために

栄養サポートチーム(NST)
NSTとは

患者さんの栄養状態はひとりひとり千差万別です。必要とする栄養の量はどれくらいか、どのようにして栄養をとるのかは、患者さんの様子や病気の内容によって異なります。栄養状態が悪いと治る病気も治らず、また余計な合併症を引き起こす原因にもなります。そこで、患者さんの状態に応じて適切な栄養管理を行う栄養サポート(Nutrition Support)が必要となってきます。これを実施するには関連する多職種の共同作業が不可欠です。医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、言語聴覚士、臨床検査技士、理学療法士、事務職員などの多職種が一致団結して、この栄養サポートを実践する集団が栄養サポートチーム(Nutrition Support Team:NST)です。

 

 

 

動画でわかる!チーム医療~栄養サポートチーム(NST)の活動~

当院NSTの歴史

2002年11月に有志が集まってできた「PEG/PTEGサポートチーム」が土台となり、2004年に「NST勉強会」ができました。2005年4月より正式に「NST」として活動を開始し、2006年には日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)のNST稼働施設として認定されました。2007年からはNST専門療法士実地修練認定教育施設として他施設からの研修生の参加も受け入れています。

当院NSTの組織

NSTは院長直属の機関として存在し、医師17名、歯科口腔外科医師1名、看護師31名、薬剤師6名、管理栄養士6名、言語聴覚士3名、理学療法士2名、歯科衛生士2名、臨床検査技師3名、臨床工学技士1名、事務職員3名の計75名(2016年度)のメンバーから構成されています(図1)。
また、研修医の臨床教育において栄養療法は極めて重要であることを認識し、研修医にはNST回診、NSTミーティングにできる限り参加することを推奨しています。

 

 

NSTの主な活動について
  1. 回診

    入院時に患者さんの栄養状態を評価し、栄養不良をきたしている場合には、NSTのメンバーが集まって回診を行います。チーム全体でどのようにして栄養状態を良くしていけばよいか検討します。病気のために口から十分に栄養がとれない場合には、食事内容を工夫することや、点滴(静脈栄養)や栄養剤(経腸栄養)を追加したり、変更したりすることを主治医に提案します。
    2015年度は計355名の患者さんに、延べ1553回の回診を行いました。

     

     

  2. ミーティング

    NSTメンバーは、年間予定表に則ってNSTミーティングを行い、栄養療法に関する勉強会、情報交換会や症例検討会を行っています。

  3. コンサルト

    主治医はいつでも栄養療法に関する相談を行うことができ、NSTメンバーは状態に応じて早急に対応しています。

NST活動の工夫

回診の工夫

当院ではひとりひとりの回診時間を十分に確保することを目的に、回診グループを4グループに分けています(図2)。各グループが担当病棟をもち、それぞれに医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、言語聴覚士、(臨床検査技師、理学療法士)がいて十分な対応が可能となるようにしています。
また、摂食嚥下スクリーニング検査など早急な対応が必要な場合には、定期の回診以外に臨時回診を行い、待たせることのない対応を心がけています。
2015年度からは高齢者のサルコペニアスクリーニングもNST回診中に実施しています。

 

 

ミーティングの工夫

  1. NSTミーティングの内容(図3-1、図3-2)

    栄養療法の基礎を学ぶ『プライマリートレーニング』、疾患別の栄養療法について症例を通じて学ぶ『病態別グループワーク』、専門的な知識をもって、より高いレベル・新しい考え方を取り入れ、全体に反映することを検討する『NST内チームミーティング』、当院独自のNSTマニュアルの最新情報を紹介する『NSTマニュアルup to date』、日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)学術集会の内容を報告する『JSPEN報告会』などがあり、年間計画を立ててミーティングを実施しています。

     

     

     

     

  2. 『西神戸医療センター栄養療法士』認定試験制度(図4)

    NSTミーティングに参加すると、参加証に印を押していきそれがたまると、『西神戸医療センター栄養療法士』の認定試験を受験することができます。この資格は病院長が認定する院内の資格ですが、この資格をとるために勉強することが、若手医師にとっては栄養療法を学ぶ上での基礎固めとなり、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、言語聴覚士、臨床検査技師、理学療法士にとっては、日本静脈経腸栄養学会のNST専門療法士を受験するきっかけになることを期待しています。
    認定試験はこれまで9回実施され、計97名の『西神戸医療センター栄養療法士』が誕生しています。

NST内チームについて(図5)

栄養療法は日進月歩で、常に新しい知識を修得しNST活動に反映していく必要があります。それを担っているのが「NST内チーム」です。「NST内チーム」の活動は『NSTマニュアル』の形で現場に反映されています。『NSTマニュアル』は各病棟に配布され、毎年改訂が行われています。
「NST内チーム」は計9チームあります。『経管栄養チーム』『静脈栄養チーム』『摂食・嚥下障害チーム』では栄養療法の骨格をといえる部分について検討しています。『地域連携チーム』では「西神戸NSTオープンカンファレンス」の実施や「NST紹介状」の活用について検討しています。『広報チーム』では2か月に一度のペースで院内向けに「NST新聞」を発行しています。
さらに、患者さんの病状に応じた栄養療法が必要ではないかという現場の声に応じる形で、2013度より『周術期チーム』『集中治療チーム』『がんと栄養チーム』『高齢者チーム』の病態別4チームが新設され活動を開始しました。
このように、現場のニーズに対応した「NST内チーム」を目指しています。

 

 

NST専門療法士実地修練について

当院は日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)のNST専門療法士実地修練認定教育施設であり、これまでに計16回、のべ63名の研修生の方を受け入れて40時間の実地修練を行っています。
また、2014度から「兵庫NST研究会」が実施する『兵庫NST合同研修プログラム』に参加し、合同で16時間、各施設で24時間の計40時間の研修を実施していて、当院でも、計6回のべ22名の研修生の方を受け入れています。
研修生を受け入れることで、私たちも多くの刺激を受けています。

尚、2016年度の実地修練は既に終了しております。ご了承ください。

学会発表について

NSTメンバーの知識や技能の向上を目指して、積極的に学会発表を行っています。2015年度はNSTにとっては大きな学会である『第31回日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)学術集会』で計10題の学会発表をしました。
以上、NSTは栄養管理を通じて、患者さんの病状の改善、QOLの向上をめざしています、日夜活動しています。

 

 

 

 

その他の取り組み
精神科リエゾンチーム 外科系専門医制度と連携したデータベース事業 倫理委員会事務局 緩和ケアチーム

感染防止対策 褥瘡(じょくそう)予防対策 医療安全推進対策 クリニカルパス

院内がん登録の実施と兵庫県がん登録事業への協力  ネームバンド 栄養サポートチーム(NST) 医療事故の公表について

医療事故の公表事案件数 患者満足度調査 RMT(Respiratory care Management Team)  輸血拒否患者さんへの対応

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